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- 上昇が続くインド株式、今後の展開は?
上昇基調が続くインド株式市場ですが、新型コロナウイルスの感染状況の落ち着きにより景気回復期待が高まっているほか、経済のファンダメンタルズ(基礎的条件)も改善傾向にあることなどが、今後も株価の支援材料となると考えます。さらに中長期的なインド経済の成長力に対する見方には変わりありません。当ファンドでは、引き続きインド株式のうち、長期的に勝ち組となりうる銘柄に厳選投資を行っていく方針です。
上昇基調が続くインド株式
インド株式市場は、2020年3月後半を底に上昇基調が続いています。2021年前半には、新型コロナウイルスのデルタ変異株による爆発的な感染再拡大の影響が大いに懸念されたことなどから、下落する局面もありましたが、足元(2021年9月6日)まででみると、上昇基調が続いています。
こうした市場の流れの中で、当ファンドの基準価額も、2020年3月後半を底に順調に回復し、2021年9月6日には14,635円となりました。
インド株式のうち、長期的な勝ち組企業に厳選投資を行う当ファンド
当ファンドの運用に際しては、企業の「質」に注目し、長期的に見て勝ち組となるような企業を厳選して投資するアクティブ運用を行っており、ベンチマークとなる市場インデックスに連動した運用成績を目標とする運用手法(パッシブ運用)とは異なります。
当ファンドでは、2021年8月末時点の投資銘柄は25銘柄と、厳選投資を行っています。この投資銘柄のうち、代表的なインド株式指数(ここではMSCIインド株価指数)の構成銘柄と重複するのは14銘柄であり、残りの11銘柄は同指数には含まれていません。
また、当ファンドの投資銘柄をセクター別にみると、金融、情報技術、ヘルスケアの分野の組入れを相対的に高位としています。
今後の見通し|短期では改善の兆し、中長期でも成長魅力に変化なし
新型コロナウイルスの感染状況は依然リスクとして残りますが、インド経済及び株式市場の短期的な先行きは、足元の新規感染者数のピークアウトや、ワクチン接種拡大などにより徐々に改善の兆しも見え始めています。
インドの財政状況は歳入減少や景気対策などによって当面は悪化する可能性が高いですが、国債の金利は抑えられている状況です。また、経常収支の状況は改善傾向にあり、外貨準備も十分な厚みがあるほか、海外からも継続的に資金流入の状況が続いています。今後のインフレの動向には注視していく必要がありますが、金融政策も緩和的なスタンスが当面続くものとみています。
米国では景気回復などを背景に量的金融緩和の縮小の議論が始められています。2013年に米連邦準備制度理事会(FRB)が量的金融緩和の縮小を示唆した際には、世界の金融市場は大きく動揺し、特に新興国市場から資金を引き揚げる動きが強まりました。今後、近い将来に米国をはじめ世界的に金融政策の正常化が進む中で、インド株式をはじめ新興国資産はマイナスの影響を受けることも想定されます。ただし、足元のインド経済のファンダメンタルズ(基礎的条件)は、2013年当時と比べて改善していることは安心材料の1つとなるでしょう。
また、インド経済は今後も中長期的に人口と所得の増加などの構造的な成長要因を有しており、相対的に高い成長が期待できます。こうした成長力を背景に、インドの株式市場は長期的に魅力的な投資先であるとの見方に変わりはありません。
当ファンドの運用に際しては引き続き、企業の「質」に注目し、長期的に見て勝ち組となるような企業を厳選して投資を行う方針です。短期的には、依然として新型コロナウイルスの感染状況や米国の金融政策動向を巡ってインド株式市場のみならず世界の金融市場の値動きが大きくなる局面があることも想定されます。こうした局面では、ピクテが注目する有望な銘柄の株価も下落する可能性があります。そのような場合は、中長期的な投資の好機であると捉えます。
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