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- バリュエーション水準の上昇が警戒される中、大型株には相対的な投資の魅力
●過去5年間のインド株式市場は、途中にコロナ・ショックがありながらも、おおむね上昇基調が続く。一方で、バリュエーション水準も上昇。
●特に、2023年に大きな資金流入があった中・小型株は割高感が強まる。一方、大型株は、相対的にバリュエーション面での魅力があるとみる。
●当ファンドの運用に際しては、市場環境を勘案し大型株の組入比率を引き上げる調整を行っている。
上昇基調が続くインド株式市場
過去5年間のインド株式市場の株価推移をみると、2020年前半のコロナ・ショック時には大きく下落したものの、その後足元までおおむね上昇基調が続いています。特に、昨年2023年は投信積立制度(SIP)を通じてインド国内の個人投資家から中・小型株ファンドへの資金流入が拡大したことなどを背景に、中・小型株の株価が大きく上昇しました。
バリュエーション水準も上昇
株価上昇を受けて、インド株式のバリュエーション(投資価値評価)水準は上昇しています。2024年3月末時点のインド株式の予想株価収益率(PER)水準は、過去5年間の平均を上回る水準に位置しています。
特に、インド株式の中でも中型株のバリュエーション水準は、過去5年間のレンジの最高値近辺であり、また、大型株や小型株と比較しても、割高な水準となっています。
一方、インドの大型株については、直近の予想PER水準は過去5年間の平均を上回る水準であるものの、中・小型株の予想PER水準を下回っています。加えて、業績面においても、良好な利益成長が続くと予想されています。
こうしたことから、インド株式の大型株については、相対的に投資の魅力があるとみています。
当ファンドでは、大型株の組入比率を引き上げ
今年(2024年)に入って、インド証券取引委員会(SEBI)は、中・小型株への大量の資金流入を懸念し、投資家保護の観点から、中・小型株ファンドの購入制限の誘導などを要請しました。こうした当局の動きを受けて、2024年3月半ばには中・小型株を中心にインド株式市場は下落する局面もありました。
当ファンドの運用チームでは、これまでも中・小型株のバリュエーションの上昇に警戒感を持っていました。このため、中・小型株の組入比率を引き下げる一方、相対的に投資の魅力があるとみられる大型株の組入比率を引き上げる対応をおこなってきました。
こうした組入比率の調整を行いつつ、今後も長期的に成長が期待できると考えられる優良企業の株式を厳選した上で投資を行っていく方針です。
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