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- 魅力的な「人口動態」と成長を後押しする「政策」の恩恵を受ける分野に期待
●2024年年初来のインド株式市場は、相対的に好パフォーマンスが続く
●与党苦戦という予想外の結果となった総選挙後、注目された2024年度本予算案の内容は、不満を持つ層への配慮をしつつも、成長を後押しする政策路線に変更はなかった
●引き続き、魅力的な「人口動態」と成長を後押しする「政策」の恩恵を受ける分野に、中長期的に持続的な成長が期待できるとの見方に変わりはない
2024年年初来のインド株式|相対的に好パフォーマンスが続く
2024年年初来のインド株式(MSCIインド10/40株価指数(現地通貨ベース、配当込み))は、上昇基調が続いています。また、相対的にも好パフォーマンスとなりました(2024年9月30日時点)。
ただし、6月初めには、インドの総選挙(議会下院選挙)で、モディ首相率いる与党インド人民党が議席を大きく減らし、単独では過半数を失うという予想外の結果となったことを受けて、一時大幅下落となる局面もありました。
注目の2024年度本予算案|配慮がみられる内容。「消費」と「投資」の拡大が、経済成長をけん引すると期待
総選挙において与党インド人民党が単独過半数を獲得できなかったものの、その後、与党連合「国民民主同盟」を構成する2党がモディ政権への支持を表明し、3期目となるモディ政権が発足しました。しかし、選挙結果が予想外だっただけに、与党連合内における力学の変化が、その後の政策運営に影響を与えるとの見方が浮上していました。
そこで最初に注目されたのが、2024年7月23日に発表された2024年度(2024年4月~2025年3月)の本予算案の内容でした。
市場では、選挙で与党が苦戦した要因が、経済的な困難に直面している農村部や職を見つけられない若者などの不満などにあるとみられていたことから、これまでのモディ政権の政策(財政健全化とインフラなどへの投資拡大などの成長戦略)に変調があるのではないかと懸念されていました。しかし、実際に発表された本予算案には、不満を抱える層に配慮する内容が盛り込まれた一方、これまでの基本的な政策路線が堅持されていたことから、インド経済の中長期的な成長期待には変わりがないと、受け止められた模様です。
雇用創出で、所得増加・中間所得層の拡大を後押し
特に注目されるのは、若年層の雇用とスキルアップ支援を重要テーマに位置付けていることです。これらに対しては、今後5年間で総額2兆ルピー(約3.4兆円)の予算が割り当てられました。
※文中の円換算は、2024年9月30日時点の1ルピー=1.70円で算出しています。
インドは、世界の中でも若い労働力が豊富で、英語力があり、また、理系分野を得意とする人材も多いという優位性があるものの、そうした人々を活用する十分な雇用機会がなければ、経済成長に結びつきません。
本予算案では、雇用機会の拡大を促し、人々の所得増加、ひいては中間所得層の拡大を後押しする姿勢が改めて示されたかたちとなりました。中間所得層の拡大に伴い、個人消費はいっそう加速し、インド経済の成長をけん引していくと期待されます。
中長期的な成長に欠かせないインフラ投資の拡大は継続
また、本予算案の歳出総額48.2兆ルピー(約82兆円)のうち、インフラ投資を含む資本支出額は、約11.1兆ルピー(約19兆円)と前年比+17%の増額となりました。中長期的な成長に欠かせないインフラなどへの投資の拡大は、継続される見通しです。
※文中の円換算は、2024年9月30日時点の1ルピー=1.70円で算出しています。
一方、財政健全化への取り組みも継続される見通しです。2024年度の財政赤字対GDP比の政府目標を4.9%とし、暫定予算案(2024年2月発表、5.1%)に比べても、さらに健全化を目指す方針が示されました。
魅力的な「人口動態」と成長を後押しする「政策」の恩恵を受ける分野に注目
当ファンドは、インド株式の中でも、発展すると予想される産業分野において、誠実な経営陣によって経営され、中長期的に成長が期待できると考えられる優良企業の株式を厳選した上で投資を行う、アクティブ・ファンドです。
当ファンドの運用チームが、特に発展すると予想される産業分野として注目しているのは、以下の4分野です。
この4分野は、インドの魅力的な「人口動態」や成長を後押しする「政策」などの恩恵を受けて、中長期的に持続的な成長が期待できると考えられます。
3期目となるモディ政権下でも、今回の本予算案で示されたように、これまでの成長を後押しする政策路線に大きな変更はないとみられます。また、特に、中間所得層の拡大を後押しする姿勢が改めて示されたことは、ポジティブに受け止めています。
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