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- iTrustインド株式|長期にわたる持続的な成長性に注目(3)インターネット関連サービス
●経済発展と国民の豊かさ実現を目指した「デジタル・インディア」政策の後押しや、デジタル・ネイティブといわれる「Z世代」の人口が多いことなどから、インドにおけるインターネット利用者数の増加余地は大きく、さらに新しい技術・サービスが生み出される可能性がある
●消費者向けのインターネット関連サービス分野は、長期にわたって持続的な成長が期待できると注目している
デジタル化を進めるインド
インド政府は、インドの経済発展と国民一人一人の豊かさ実現に向け、2015年より「デジタル・インディア」政策を推進しています。この政策では、①すべての国民へデジタル・インフラを提供すること、➁行政サービスのオンデマンド化、➂デジタル化による国民のエンパワーメント(能力発揮)の3つが柱となっています。
インドはインターネット利用者数が中国についで世界で2番目に多い国でもありますが、総人口が多いことから、普及率という観点では、他の主要国に比べて依然として低水準です。今後、相対的に高い経済成長に加えて、政府によるデジタル化促進の後押しを受けて、インターネット利用者数はさらに増加していくと予想されます。
さらに年齢階層別人口構成比(2021年時点)をみると、物心がついたころからインターネットを活用するのが当たり前となっている(=デジタル・ネイティブ)「Z世代」(1990年代後半から2012年ごろに生まれた世代)の総人口に占める割合が、他の主要国に比べて大きいことも特徴です。こうした若い世代が、デジタル化の恩恵を利用するだけでなく、さらに新しい技術・サービスを生み出すことで、さらに経済成長を加速させていく力になる可能性も考えられます。
銘柄例|メイクマイトリップ
メイクマイトリップ(以下、同社)は、オンライン旅行サービスを提供するインド国内最大手企業です。ウェブサイトを通じて航空券、ホテル、鉄道、バス、パッケージツアーなどの予約サービスを提供しています。オンライン旅行サービスは、消費者向けのインターネット関連サービス分野の1つであり、今後も持続的な成長が期待できると注目されます。
経済成長を背景に、インドでは消費意欲旺盛な中間所得層が拡大しつつあり、これにともなって旅行・レジャー需要も増加傾向にあります。こうした中間所得層の消費者には、インターネットを使いこなす若い世代ももちろん含まれます。
一方、特にインド国内のホテルについてはオンライン予約サービスの普及率が低いとみられています。また、バスについては数多くの運行会社が存在し、非常に細分化された市場となっています。そのため、一元的なデジタル・プラットフォーム化のニーズが高いとされています。こうしたインド市場の固有の問題解決に向けた動きも、オンライン旅行サービス分野の成長をけん引すると予想されます。
成長が期待できる市場であるだけに、今後、同分野に新規参入する企業が多く出現する可能性があります。その場合に、競争激化の懸念もありますが、同社は、この分野における最大手で、先駆者的な存在であるため知名度が高く、競争優位性があると考えられます。また、同社の創業者でグループの最高経営責任者(CEO)(金融業界出身者)は、テック関連のスタート・アップ企業ながらも長期的なビジョンを持ち、経営にあたっています。こうした経営姿勢は、多くの株主から支持されています。
コロナ禍からの回復
新型コロナウイルスの感染拡大期には、人々の移動制限が実施されたことで、世界的に旅行関連業界は大きな打撃を受けました。特に、インドは新型コロナウイルスの感染者数が爆発的な増加をたどり、2020年3月後半から5月末にかけて全土都市封鎖が実施されました。その後も感染再拡大を受けて、都市封鎖の実施が繰り返され、インドの旅行関連業界は大きな打撃を受けました。同社もこうした影響を免れることはできず、コロナ禍で業績は大きく悪化、株価も大幅下落となりました。
しかし足元では、世界的に人々の移動制限が解除され、インドの人々の旅行・レジャー意欲も回復しています。
例えば、インドの航空旅客数でみても、コロナ禍の2021年3月期(期間:2020年4月~2021年3月)は大幅な落ち込みとなりましたが、その後は徐々に回復し、2023年3月期(期間:2022年4月~2023年3月)にはコロナ前の水準にあと一歩のところまで回復しています。
同社の売上高も、コロナ禍では大幅減収となりましたが、足元では回復基調が鮮明になっています。
コロナ禍の下落局面で、投資開始
当ファンドの運用チームでは、インドにおける消費者向けのインターネット関連サービスの1つであるオンライン旅行サービスについて、長期的に成長が期待できる分野であると考えていました。当該市場において同社は、最大手企業であり、長期的な経営ビジョンをしっかりと持っている優れた経営陣により経営され、かつ、潤沢な手元現金を有し、健全な財務基盤を有する優良企業であると認識しており、投資機会を探っていました。
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、株価が大きく下落した2020年3月、中長期的にみると良好な投資機会であると判断し、同社株式へ投資を開始しました。
また、同社の株式は、インド国内市場では上場しておらず、米ナスダック市場で上場されています。インドの代表的な株価指数にも含まれておらず、インド株式のインデックス・ファンドでは投資できない銘柄でもあります。
インド株式のアクティブ・ファンド
ピクテのインド株式運用チームが運用を行う当ファンドは、発展が期待できる産業において、誠実な経営陣によって経営されている優良企業の株式を厳選した上で投資を行う、アクティブ・ファンドです。
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