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- 投資戦略~好調な世界経済に潜む株価の調整要因を警戒
米中を中心に世界経済の回復局面が続く一方、投入コストの上昇を背景とする物価上昇圧力の高まりや、米バイデン政権による増税方針など、株式に調整圧力が強まる要因も散見されます。
このため現時点で直ちに資産配分に大きな変更は行わないものの、今後の政策動向次第では、保守的な投資スタンスへの方針転換も視野に入れつつ、機動的な運用を行う方針です。
4月の運用状況:+1.20%の上昇となりました
クアトロの2021年4月30日の基準価額は、前月末比で+145円(+1.20%)の12,189円となりました(図表1参照)。
図表1:基準価額の推移
日次、期間:設定日(2013年12月12日)~2021年4月末
※クアトロの基準価額は、実質的な信託報酬等控除後、また換金時の費用・税金等は考慮しておりません。
基準価額の変動要因:株式、オルタナティブや債券は総じてプラス要因に
2021年4月の基準価額変動要因は、株式、オルタナティブ、債券や先物・オプションが総じてプラス要因となりました。
図表 2:組入資産の変動要因
月次、期間:設定日~2021年4月末
※注釈、出所等は最終頁をご参照ください。
今月の投資行動の振り返り
今後の見通し
米中を中心に世界経済の回復局面が続く一方、投入コストの上昇を背景とする物価上昇圧力の高まりや、米バイデン政権による増税方針など、株式に調整圧力が強まる要因も散見されます。
このため現時点で直ちに資産配分に大きな変更は行わないものの、今後の政策動向次第では、保守的な投資スタンスへの方針転換も視野に入れつつ、機動的な運用を行う方針です。
資産配分比率決定の分析ポイント:4つの柱
1)マクロ経済分析~グローバル経済成長に鈍化の兆し
ピクテの景気循環指標は、グローバル経済が順調に回復しつつある一方で、成長の勢いは僅かながら減速する可能性を示唆しています。こうした状況が見られたのは中国で、1~3月期の経済指標が相次いで予想を下回ったことから、2021年のGDP(国内総生産)成長率予想を10.5%から10.0%に下方修正しました。
図表 3:主要国及び地域のGDP成長率実績とピクテ予想
前年比、%
※市場予想は2021年4月22日時点のブルームバーグの市場予想を使用。
出所:ピクテ・アセット・マネジメント
2)流動性(資金動向)~流動性供給は正常化の方向へ
ピクテの流動性指標は、家計と企業から成る民間部門の流動性の状況は昨年の高い伸びから、平均的な伸びへ鈍化しており、世界的に正常化に向かっていることを示唆しています。
また、中央銀行が金融緩和を継続していることがリスク性資産の支援要因となる状況は維持されているものの、中央銀行による流動性供給は、向こう数か月のうちにも縮小に転じる公算が大きいと考えます。
図表 4:主要国・地域の民間の流動性フロー
2021年4月時点、6ヵ月移動平均、対名目GDP
出所:ピクテ・アセット・マネジメント
3)バリュエーション(相対的価値分析)~流動性供給の縮小がバリュエーションにとっての下方圧力となるか
ピクテのバリュエーション指標では、株式のバリュエーションが極めて高水準にあると見ています。債券と比較した米国株式のトータルリターン・レシオ(米国株式からの収益率を米国国債の収益率で割り算出)は過去最高水準に達しており、長期平均(長期トレンド)を約49%上回っています。一方で、短期的には主要中央銀行が緩和的な金融政策を維持するとの見方を背景に株式に対してやや強気のスタンスを維持します。
図表 5:各資産のバリュエーション、過去平均(20年)から見た水準
2021年4月22日時点
※株式:株価純資産倍率(PBR)、12ヵ月先株価収益率(PER)、一株あたり利益トレンドベース株価収益率(PER)、株価売上高倍率(PSR)、ERP(先進国のみ) 現金および債券:利回りー名目GDPトレンド 商品:ブルームバーグスポット価格インデックス/世界インフレ率 通貨:PPPからのかい離 金:スポット価格/米国消費者物価指数 物価連動債:利回りー実質GDP成長率 現地通貨建て新興国債券:利回りー消費者物価指数などをもとに算出。
出所:ピクテ・アセット・マネジメント
4)センチメント(テクニカル)(市場参加者動向)~株式市場への資金流入は引き続き堅調だが、流入のペースは鈍化か
ピクテのテクニカル指標は、株式市場では、5月から7月にかけての3ヵ月を下げ相場と捉える傾向があり、株式市場が季節要因に左右される傾向の強い3ヵ月の期間に差し掛かっています。株式市場への資金流入は引き続き堅調で、ピクテの指標は、今のところ、株式の「買われ過ぎ」を示唆しているわけではありませんが、流入の勢いは鈍化しています。また、引き続き債券には総じて弱気の姿勢です。
図表 6:ピクテ流動性、センチメントインデックス
日次、期間:2017年12月末日~2021年4月末日
※世界株式:MSCI ACWI 株価指数(ドルベース) ※ピクテ流動性、センチメントインデックスは流動性供給量や世界株式の予想PER等を使用し、ピクテ独自に算出
出所:ピクテ・アセット・マネジメントのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成
基準価額の変動要因(各組入資産の寄与度)と騰落率
図表 7:組入資産の変動要因
月次、期間:設定日~2021年4月末
※外貨建ての指定投資信託証券は円換算して騰落率を計算しています(為替レート:対顧客電信売買相場の仲値)。騰落率は分配金を再投資して計算し、各月末に組入れがある投資信託証券について直近の組入開始日から各月末までの期間の月次の騰落率を表示しています。売買により一旦組入れがなくなった後に再び組入れを開始した場合は、再び組入れる前の期間については騰落率は表示されません。変動要因の各資産の数値は2020年11月末~2021年4月末に保有の資産の表示しているため、資産クラス別の設定来の合計値は各資産の設定来の変動要因と必ずしも一致しません。マザーファンドの投資先ファンドであるピクテ・デルタ・ファンドの変動要因は主な投資対象の先物・オプションに含まれます。※出所、注釈等は最終頁もご参照ください。
組入資産の構成比
図表 8:組入資産の構成比
2021年4月末
※注釈、出所等は最終頁をご参照ください。
組入資産の構成比と円資産比率
図表 9:資産配分比率の推移
月次、期間:2013年12月末~2021年4月末
※注釈、出所等は最終頁をご参照ください。
図表 10:円資産比率の推移(概算値)
月次、期間:2013年12月末~2021年4月末
※注釈、出所等は最終頁をご参照ください。
ファンドの特色
※「ポートフォリオ効果」とは、値動きの異なる複数の資産を組み合わせて分散投資をすることで、個々の資産の値動きが相殺され、ポートフォリオ全体としてのリスクが軽減されることをいいます。
参考データ
出所:リフィニティブ・データストリームのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成
【注釈】
※変動要因は月次ベースおよび設定来の基準価額の変動要因です。※変動要因はマザーファンドの組入ファンドの価格変動を基に委託会社が作成し参考情報として記載しているものです。項目(概算値)ごとに円未満は四捨五入しており、合計が一致しない場合があります。
※信託報酬等は、当ファンドの信託報酬や信託事務に要する諸費用等を含みます。その他には、当ファンドで直接行われる為替予約取引の要因等を含みます。
※記載の変動要因はマザーファンドの組入比率とマザーファンドの組入ファンドの価格変動および組入比率から算出した組入ファンド別の要因分析を主な投資対象ごとに集計したものです。したがって、組入ファンドの管理報酬等や、為替変動要因、ヘッジコスト、ヘッジ比率の変動による要因等は各投資対象に含まれます。また、マザーファンドの投資先ファンドであるピクテ・デルタ・ファンドの要因は先物・オプションに、短期金融商品等を主な投資対象とするファンドの要因は、その他に含めています。
※基準価額は信託報酬等控除後です。信託報酬率は「手続・手数料等」の「ファンドの費用」をご覧ください。
※円資産の比率は、当ファンドで保有しているコール・ローン等の比率と、円建て資産の比率、為替予約の比率から計算した概算値です。円建て資産の比率は、各投資先ファンドで組入れている円建て資産と各投資先ファンドの実質組入比率から算出しています。為替予約の比率は、当ファンドで直接行う為替予約の比率です。
※構成比は実質比率(マザーファンドの組入比率×マザーファンドにおける当該資産の組入比率)です。マザーファンドにおける当該資産の組入比率は、各投資先ファンドを主な投資対象によって株式、オルタナティブ、債券、短期金融商品等に分類、集計しています。構成比推移の債券と株式にはマザーファンドの投資先ファンドであるピクテ・デルタ・ファンドの株式先物、債券先物、オプションプレミアムを含めて集計しています。株式先物・オプション、債券先物・オプションにはピクテ・デルタ・ファンドの株式先物、債券先物、オプションプレミアムを含めて集計しています。キャッシュ等には投資先ファンドで保有する現金等の比率を含みません。
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