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- クアトロ|市場見通しとポートフォリオの状況
● クアトロの基準価額は2025年年初来(3月25日まで)で1.3%下落。2月半ば以降、米国の消費者信頼感指数が悪化するなど景気の先行きに対する懸念が高まったことや、米トランプ政権の関税政策への警戒感などから、主に株式がマイナス寄与となりました。
● 運用チームは、これまで続いた主要中央銀行による金融引き締めサイクルが金融緩和サイクルへと転換するなか、資産クラス間の分散効果が期待できる好ましい運用環境が続く公算が大きいとの見方は変えていません。
主に株式がマイナス寄与となり、クアトロの基準価額は2025年年初来で1.3%下落
クアトロの基準価額は2025年年初来(3月25日まで)で1.3%の下落となっています(図表1)。2月半ば以降、米国の消費者信頼感指数が悪化するなど景気の先行きに対する懸念が高まったことや、米トランプ政権の関税政策への警戒感などから、主に株式がマイナス寄与となりました。
運用チームは現時点では株式に対してやや強気のスタンスとしているものの、今後、市場環境が変化する場合には、株式の組入比率を引き下げるなど、柔軟かつ迅速に対応していく方針です。
図表1:基準価額の推移
日次、期間:2013年12月12日(設定日)~2025年3月25日
※基準価額は1万口当たりで表示 ※基準価額は信託報酬等控除後 ※破線はご参考で、将来の値動きを示唆するものではありません。
資産クラス間の分散効果が期待できる好ましい運用環境が続く公算が大きいとの運用チームの見方は変わらず
図表2は、米国株式20%および米国国債80%からなる「低リスク型分散投資ポートフォリオ」注のシミュレーションの年間騰落率の推移を示したものです(上記資産配分比率は、クアトロの低リスク特性を踏まえ、債券を多めに設定)。
「低リスク型分散投資ポートフォリオ」の1920年から2025年までの106年分の年間騰落率(2025年は2月末まで)を振り返ると、2022年が百年に一度とも言える未曾有の年であったことがわかります。2022年は世界的なインフレの高進とそれに対する米連邦準備制度理事会(FRB)をはじめとした主要中央銀行による急速な金融引き締めの動きがあり、市場は、大規模な金融緩和によって支えられたそれまでとは異なる状況に直面しました。そうしたなか、株式市場と債券市場が揃って大きく下落した2022年の「低リスク型分散投資ポートフォリオ」の年間騰落率は-16.4%となり、年間ベースでは大恐慌期の1931年を超える下落率となりました。クアトロにおいても、2022年は分散効果が発揮されにくい厳しい局面が続き、基準価額の年間騰落率は-10.9%となりました。
百年に一度とも言える未曾有の運用環境を経て、足元では資産クラス間の分散効果が復活しています。主要中央銀行においては、日本銀行が利上げを開始したものの、スイス国立銀行やカナダ銀行、欧州中央銀行(ECB)、イングランド銀行、FRBなどが利下げに転じました。運用チームは、これまで続いた主要中央銀行による金融引き締めサイクルが金融緩和サイクルへと転換するなか、資産クラス間の分散効果が期待できる好ましい運用環境が続く公算が大きいとの見方を変えていません。
注:「低リスク型分散投資ポートフォリオ」は、資産配分比率が米国株式20%、米国国債80%となるように月次でリバランス計算したものであり、実際のファンドではありません。
図表2:「低リスク型分散投資ポートフォリオ」のシミュレーションの年間騰落率の推移
年次、米ドルベース、期間:1920年~2025年(2025年は2月末まで)
「低リスク型分散投資ポートフォリオ」は、資産配分比率が米国株式20%、米国国債80%となるように月次でリバランス計算したものであり、実際のファンドではありません。
※米国株式:S&P500種株価指数(配当込み)、米国国債:米国10年国債 ※上記はあくまで試算であり、騰落率の算出に際しては、過去の売買実行可能性および運用管理費用や売買手数料、税金等の費用は考慮していません。 出所:ブルームバーグ、リフィニティブ an LSEG business、Robert J. Shiller, Irrational Exuberance, 2016のデータを基にピクテ・ジャパン作成
ポートフォリオの状況(2025年2月末時点)
2025年2月末時点のポートフォリオの構成比は、株式が32.5%、債券が41.7%、オルタナティブが21.7%、キャッシュ・短期金融商品等が4.2%となっています(図表3)。
米トランプ政権の関税政策や米国景気の下振れ懸念などの不安材料がある一方、欧州や中国では景気の底入れ感がみられます。このため、直近の株価の下落は一時的な調整にとどまるとみており、株式に対するスタンスはやや強気としています。優良株やディフェンシブ株を選好する方針は従前と変わらないものの、米国の企業業績が伸び悩むリスクを考慮し、米国以外の市場への分散を進める方針です。今後、市場環境が変化する場合には、株式の組入比率を引き下げるなど、柔軟かつ迅速に対応していきます。
債券については、同資産が果たす株式に対する分散効果には引き続き期待できると考えていますが、中立(やや慎重)のスタンスとしています。欧州では防衛費の増額などにより財政悪化が懸念されることから、地域別の選好順位は、米国>日本>欧州としています。
オルタナティブでは、ポートフォリオ分散の観点から市場中立型戦略、ロング・ショート型戦略、金への投資を継続しています。金については、①インフレ耐性、②地政学的リスクを背景に底堅い需要が見込まれる点、などを前向きに評価しており、中長期での強気スタンスを継続します。
図表3:2025年2月末時点のクアトロのポートフォリオ
時点:2025年2月28日
※構成比は実質比率(マザーファンドの組入比率×マザーファンドにおける当該資産の組入比率)です。マザーファンドにおける当該資産の組入比率は、各投資先ファンドを主な投資対象によって株式、債券、オルタナティブ、短期金融商品等に分類、集計しています。株式と債券の構成比には、マザーファンドの投資先ファンドであるピクテ・デルタ・ファンドの株式、債券、株式先物、債券先物、オプションプレミアムを含めて集計しています。キャッシュ・短期金融商品等には投資先ファンドで保有する現金等の比率を含みません。 ※円資産比率は円建て資産と円ヘッジの外貨建て資産の合計で、概算値です。 ※修正デュレーションは、月末時点のウェイト加重平均修正デュレーション(当ファンドに占める債券のウェイト×債券ポートフォリオの修正デュレーション)で、概算値です。 ※[デルタF]で始まる資産は、ピクテ・デルタ・ファンドを通じて投資している株式の現物、先物、オプションプレミアムおよび債券の現物、先物、オプションプレミアムです。
ポイント①先進国の緩やかな成長
米国経済は、これまでの金融引き締めが景気に対する下押し圧力となることが予想されていたなかでも想定以上に底堅く推移してきました。しかしながら、景気を支えてきた消費が減速することで、米国経済については、今後、潜在的な成長率の水準に近づいていくものと予想しています。日本経済については、日本銀行が引き続き金融政策の正常化を進めるなか、一部で景気鈍化の兆しがみられるなど、景気が一段と拡大することは想定し難く、米国経済同様に緩やかな成長にとどまるとみています。
株式については、相対的に景気変動に左右されにくいと考えられるクオリティ・グロース株式*やディフェンシブ株式**を選好しています(図表4 株式部分参照)。債券については、全般に成長率低下が金利低下(債券価格は上昇)につながるとみていますが、欧米国債市場の需給悪化に警戒しつつ、デュレーションリスクをコントロールするとともに、将来的な組入比率引き上げの是非を検討していきます。なお、クレジット・リスクを避ける観点から主に先進国の国債と投資適格債券に投資しています(図表4 債券部分参照)。
*クオリティ・グロース株式~「世界スタイル株式(クオリティ重視)」、「世界株式(AI運用型)」、「世界株式」、「デジタル・コミュニケーション関連株式」、「スイス株式」、「ブランド関連株式」、「米国株式(先物)」
**ディフェンシブ株式~「スイス株式」
図表4:2025年2月末時点のクアトロのポートフォリオ~①先進国の緩やかな成長
時点:2025年2月28日
※構成比は実質比率(マザーファンドの組入比率×マザーファンドにおける当該資産の組入比率)です。マザーファンドにおける当該資産の組入比率は、各投資先ファンドを主な投資対象によって株式、債券、オルタナティブ、短期金融商品等に分類、集計しています。株式と債券の構成比には、マザーファンドの投資先ファンドであるピクテ・デルタ・ファンドの株式、債券、株式先物、債券先物、オプションプレミアムを含めて集計しています。キャッシュ・短期金融商品等には投資先ファンドで保有する現金等の比率を含みません。 ※円資産比率は円建て資産と円ヘッジの外貨建て資産の合計で、概算値です。 ※修正デュレーションは、月末時点のウェイト加重平均修正デュレーション(当ファンドに占める債券のウェイト×債券ポートフォリオの修正デュレーション)で、概算値です。 ※[デルタF]で始まる資産は、ピクテ・デルタ・ファンドを通じて投資している株式の現物、先物、オプションプレミアムおよび債券の現物、先物、オプションプレミアムです。
ポイント②物価の粘着性と地政学的リスク
世界的にみて、循環的なインフレ圧力が低下している一方で、構造的なインフレ要因(地政学的な緊張の高まりによるサプライチェーンの分断に起因するものなど)は継続しています。足元では、各国の通商政策への懸念およびその影響のみならず、先の総選挙を機にドイツの緊縮的な財政が緩和される可能性が出てきたことなど、政治面や財政面からもインフレ再燃のリスクが高まりやすい状態が続いていると考えています。また、昨今の国際情勢をめぐる不透明感は強く、緊迫の度合いが引き続き高い地政学的リスクなどを背景に、インフレ抑制はさらに困難になりつつあると認識しています。
こうしたなか、FRBなどの主要中央銀行にとって、金融政策のかじ取りがさらに困難な局面となっています。仮に、景気への配慮から金融引き締めを抑制することになれば、インフレ率を高止まりさせるリスクとなりうるため、注意が必要と考えています。引き続き、米国ではトランプ政権下での各種政策が物価に与える影響を注視する必要があります。
インフレ率や地政学的リスクが高まる環境下で耐性を発揮すると期待される資産のポートフォリオへの組入状況は図表5のとおりです。
図表5:2025年2月末時点のクアトロのポートフォリオ~②物価の粘着性と地政学的リスク
時点:2025年2月28日
※構成比は実質比率(マザーファンドの組入比率×マザーファンドにおける当該資産の組入比率)です。マザーファンドにおける当該資産の組入比率は、各投資先ファンドを主な投資対象によって株式、債券、オルタナティブ、短期金融商品等に分類、集計しています。株式と債券の構成比には、マザーファンドの投資先ファンドであるピクテ・デルタ・ファンドの株式、債券、株式先物、債券先物、オプションプレミアムを含めて集計しています。キャッシュ・短期金融商品等には投資先ファンドで保有する現金等の比率を含みません。 ※円資産比率は円建て資産と円ヘッジの外貨建て資産の合計で、概算値です。 ※修正デュレーションは、月末時点のウェイト加重平均修正デュレーション(当ファンドに占める債券のウェイト×債券ポートフォリオの修正デュレーション)で、概算値です。 ※[デルタF]で始まる資産は、ピクテ・デルタ・ファンドを通じて投資している株式の現物、先物、オプションプレミアムおよび債券の現物、先物、オプションプレミアムです。
ポイント③早期リカバリー期待
今後のポートフォリオ戦略において、地域分散がもたらす分散効果に注目しています。米国と比較して、多くの新興国は早期に金融緩和に軸足を移しています。中国については、債務削減圧力と折り合いをつけつつも、大規模な景気刺激策を展開し始めており、これが新興国経済全般に恩恵をもたらすものと考えています。こうしたなか、新興国の景気回復ペースは、先進国と比較して相対的に早いと想定しています。
新興国資産全般については、確信度がさらに高まったタイミングで投資比率の引き上げを検討していきます。中国については、金融緩和の効果が顕在化するまでに時間を要するとみています。引き続き、中国は政治面・経済面における構造的な課題(米国との対立や不動産セクターの信用不安など)に粘り強く取り組む必要があり、また中央銀行である中国人民銀行は今後も緩和的な政策スタンスを強いられるものと考えています。中国のさらなる金融緩和および財政刺激策によって、国内景気が回復基調に向かい、その効果がその他新興国のさらなる成長をけん引するシナリオを過小評価するべきではないと考えています。
上記見解のポートフォリオへの反映状況は図表6のとおりです。
図表6:2025年2月末時点のクアトロのポートフォリオ~③早期リカバリー期待
時点:2025年2月28日
※構成比は実質比率(マザーファンドの組入比率×マザーファンドにおける当該資産の組入比率)です。マザーファンドにおける当該資産の組入比率は、各投資先ファンドを主な投資対象によって株式、債券、オルタナティブ、短期金融商品等に分類、集計しています。株式と債券の構成比には、マザーファンドの投資先ファンドであるピクテ・デルタ・ファンドの株式、債券、株式先物、債券先物、オプションプレミアムを含めて集計しています。キャッシュ・短期金融商品等には投資先ファンドで保有する現金等の比率を含みません。 ※円資産比率は円建て資産と円ヘッジの外貨建て資産の合計で、概算値です。 ※修正デュレーションは、月末時点のウェイト加重平均修正デュレーション(当ファンドに占める債券のウェイト×債券ポートフォリオの修正デュレーション)で、概算値です。 ※[デルタF]で始まる資産は、ピクテ・デルタ・ファンドを通じて投資している株式の現物、先物、オプションプレミアムおよび債券の現物、先物、オプションプレミアムです。
※将来の市場環境の変動等により、当資料に記載の内容が変更される場合があります。
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