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- 投資戦略~リスクに注意して保守的な運用を行う予定
景気拡大の勢いが次第に緩やかになってきているため、リスクに注意して保守的な運用を行う予定です。株式については防衛的な銘柄選択を心がけると同時に、プットオプションの購入などを通じて、相場の下落リスクに備えます。債券については、国債利回りの低下余地は限られると見ていますが、景気のピークアウト感が強まればイールドカーブの平坦化が進む可能性もあることから、米国を中心に長期債の買い増しを検討します。
7月の運用状況:7月末の基準価額は前月末比で0.5%上昇しました
クアトロの2021年7月30日の基準価額は、前月末比で+63円(+0.5%)の12,360円となりました。
図表1:基準価額の推移
日次、期間:設定日(2013年12月12日)~2021年7月末
※クアトロの基準価額は、実質的な信託報酬等控除後、また換金時の費用・税金等は考慮しておりません。
基準価額の変動要因:株式、債券、先物・オプションがプラス要因に
2021年7月の基準価額変動要因は、株式、債券、先物・オプションがプラス要因となった一方で、オルタナティブがマイナス要因となりました。
図表2:基準価額の変動要因
月次、期間:設定日(2013年12月12日)~2021年7月末
今月の主な投資行動の振り返り
今後の見通し
景気拡大の勢いが次第に緩やかになってきているため、リスクに注意して保守的な運用を行う予定です。株式については防衛的な銘柄選択を心がけると同時に、プットオプションの購入などを通じて、相場の下落リスクに備えます。債券については、国債利回りの低下余地は限られると見ていますが、景気のピークアウト感が強まればイールドカーブの平坦化が進む可能性もあることから、米国を中心に長期債の買い増しを検討します。
資産配分比率決定の分析ポイント:4つの柱
1)マクロ経済分析~欧州が世界の景気回復を主導
ピクテの景気循環指標は、2四半期連続のマイナス成長に陥っていたユーロ圏の経済活動が、全域で力強く回復しつつあることを示唆しています。購買担当者景気指数は高水準を維持しており、とりわけサービス・セクターの堅調さが際立ちます。また、小売売上高指数はコロナ前の趨勢(トレンド)を回復し、銀行融資の条件も緩和されつつあることから、今後の信用の伸びが期待されます。
米国の4-6月期実質GDP成長率は前期比で年率6.5%となり、市場のコンセンサス予想を下回った点が懸念されます。また、中古車など、新型コロナウイルスの感染が拡大する環境下で価格が上昇しやすい一部品目によるインフレ圧力の高まりが懸念されており、こうした状況が長期化すれば、インフレ期待に変化が生じる可能性も考えられます。
図表3:世界のGDP成長率実績とピクテ予想
前年比、%
※2020年は実績、2021年と2022年はピクテ予想
※市場予想は2022年予想で、7月29日時点のブルームバーグコンセンサスを使用
出所:CEIC、リフィニティブ・データストリーム、ブルームバーグのデータを使用しピクテ・アセット・マネジメント作成
2)流動性分析~中国と米国の金融政策は逆方向を向く
仮に規制当局の取締りが経済成長を脅かすとしても、中国の金融政策には様々な手段を講じる余地が残されていることがピクテの流動性指標から示唆されます。中国人民銀行は、先般、預金準備率を12.5%から12.0%へと0.5%引き下げるなどしましたが、ピクテでは、今後、中国の金融政策が緩和傾向を強めていくものと想定しています。
一方、米国の状況は中国とは異なっており、連邦準備制度理事会(FRB)は金融引き締めの入り口に差し掛かろうとしています。直近の連邦公開市場委員会(FOMC)では、経済情勢の改善と労働市場の「進展」が強調されました。とはいえ、ピクテでは、引き締めに向けたプロセスは比較的緩やかなものになると予想しています。弊社のモデルによれば、足元の米国の金融政策は先進国のなかで最も緩和的です。
図表4:主要国・地域の中央銀行の流動性フロー
月次、期間:2007年1月~2021年6月、6ヵ月移動平均、対名目GDP
出所:リフィニティブ・データストリームのデータを使用しピクテ・アセット・マネジメント作成
3)バリュエーション(相対的価値)分析~米国国債に割高感
ピクテのバリュエーション指標が特に明確に示唆しているのは米国国債の割高感です。米国10年国債利回りは、7月は月間で0.2%超の低下を記録し、7月末時点では1.2%台で推移しています。ピクテのバリュエーション指標がフェアバリューとして示唆するのは1.7%程度であり、これと比較すると割高感が際立っています。
米国株式も同様に割高で、現在の株価バリュエーション(投資価値評価)は、経済成長率のトレンドが変わらず、企業の利益率が高止まりし、かつ金利が低位に留まる場合に限って持続可能と考えます。
図表5:各資産のバリュエーション、過去平均(20年)から見た水準
2021年7月30日時点
※株式:株価純資産倍率(PBR)、12ヵ月先株価収益率(PER)、一株あたり利益トレンドベース株価収益率(PER)、株価売上高倍率(PSR)、PEGレシオ、ERP(先進国のみ) 現金および債券:利回りー名目GDPトレンド 商品:ブルームバーグスポット価格インデックス/世界インフレ率 通貨:PPPからのかい離 金:スポット価格/米国消費者物価指数 物価連動債:物価連動債利回りー実質GDP成長率 現地通貨建て新興国債券:利回りー消費者物価指数などをもとに算出。
出所:リフィニティブ・データストリームのデータを使用しピクテ・アセット・マネジメント作成
4)センチメント(テクニカル)分析~投資家が慎重な姿勢を強める
ピクテのテクニカル指標は、株式と債券のリターンの相関が再び逆相関に転じたことを示唆しています。このことは、債券投資による分散効果が高まったことを意味します。
このほか、テクニカル指標からは、投資家が慎重な姿勢を強めているように見てとれます。足元、優良銘柄(クオリティ銘柄)を投資対象とする株式ファンドや国債市場に大量の資金が流入していることがこれを示唆しています。7月は月初からの3週間で、テクノロジー、ヘルスケア、消費財の3セクターに資金が流入しています。一方、金融、素材、エネルギーなどの景気敏感セクターからは資金が引き揚げられています。
図表6:ピクテ流動性・センチメントインデックス
日次、期間:2018年7月31日~2021年7月30日
※世界株式:MSCI ACWI株価指数(ドルベース)
※ピクテ流動性・センチメントインデックスは流動性供給量や世界株式の予想PERなどを使用し、ピクテ・アセット・マネジメントが独自に算出
出所:リフィニティブ・データストリーム、ピクテ・アセット・マネジメントのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成
基準価額の変動要因(各組入資産の寄与度)と騰落率
図表7:基準価額の変動要因(各組入資産の寄与度)と騰落率
月次、期間:設定日(2013年12月12日)~2021年7月末
※外貨建ての指定投資信託証券は円換算して騰落率を計算しています(為替レート:対顧客電信売買相場の仲値)。騰落率は分配金を再投資して計算し、各月末に組入れがある投資信託証券について直近の組入開始日から各月末までの期間の月次の騰落率を表示しています。売買により一旦組入れがなくなった後に再び組入れを開始した場合は、再び組入れる前の期間については騰落率は表示されません。変動要因の各資産の数値は2021年2月末~2021年7月末に保有の資産の表示しているため、資産クラス別の設定来の合計値は各資産の設定来の変動要因と必ずしも一致しません。マザーファンドの投資先ファンドであるピクテ・デルタ・ファンドの変動要因は主な投資対象の先物・オプションに含まれます。
組入資産の構成比
図表8:組入資産の構成比
月次、期間:2021年1月末~2021年7月末
※組入比率は、基準日時点の実質比率(マザーファンドの組入比率×マザーファンドにおける当該証券の組入比率)。将来の運用成果等を示唆あるいは保証するものではありません。
組入資産の構成比と円資産比率
図表9:資産配分比率の推移
月次、期間:2013年12月末~2021年7月末
図表10:円資産比率の推移(概算値)
月次、期間:2013年12月末~2021年7月末
ファンドの特色
参考データ
出所:リフィニティブ・データストリームのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成
【注釈】
※変動要因は月次ベースおよび設定来の基準価額の変動要因です。※変動要因はマザーファンドの組入ファンドの価格変動を基に委託会社が作成し参考情報として記載しているものです。項目(概算値)ごとに円未満は四捨五入しており、合計が一致しない場合があります。
※信託報酬等は、当ファンドの信託報酬や信託事務に要する諸費用等を含みます。その他には、当ファンドで直接行われる為替予約取引の要因等を含みます。
※記載の変動要因はマザーファンドの組入比率とマザーファンドの組入ファンドの価格変動および組入比率から算出した組入ファンド別の要因分析を主な投資対象ごとに集計したものです。したがって、組入ファンドの管理報酬等や、為替変動要因、ヘッジコスト、ヘッジ比率の変動による要因等は各投資対象に含まれます。また、マザーファンドの投資先ファンドであるピクテ・デルタ・ファンドの要因は先物・オプションに、短期金融商品等を主な投資対象とするファンドの要因は、その他に含めています。
※基準価額は信託報酬等控除後です。信託報酬率は「手続・手数料等」の「ファンドの費用」をご覧ください。
※円資産の比率は、当ファンドで保有しているコール・ローン等の比率と、円建て資産の比率、為替予約の比率から計算した概算値です。円建て資産の比率は、各投資先ファンドで組入れている円建て資産と各投資先ファンドの実質組入比率から算出しています。為替予約の比率は、当ファンドで直接行う為替予約の比率です。
※構成比は実質比率(マザーファンドの組入比率×マザーファンドにおける当該資産の組入比率)です。マザーファンドにおける当該資産の組入比率は、各投資先ファンドを主な投資対象によって株式、オルタナティブ、債券、短期金融商品等に分類、集計しています。構成比推移の債券と株式にはマザーファンドの投資先ファンドであるピクテ・デルタ・ファンドの株式先物、債券先物、オプションプレミアムを含めて集計しています。株式先物・オプション、債券先物・オプションにはピクテ・デルタ・ファンドの株式先物、債券先物、オプションプレミアムを含めて集計しています。キャッシュ等には投資先ファンドで保有する現金等の比率を含みません。
※組入資産の構成比および円資産の比率は、四捨五入して表示しているため、それを用いて計算すると誤差が生じる場合があります。
当資料をご利用にあたっての注意事項等
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