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- 投資戦略~リスク資産に対して中立的な姿勢を維持
世界的な物価上昇圧力の高まりや、サプライチェーンの目詰まりなどが景気のマイナス材料となり、景気の先行きには不透明感がみられます。ただし、企業業績は引き続き底堅いことに加え、景気減速感が強まっている中国では当局が預金準備率の引き下げなど景気の下支えに動くと思われます。これらの点を踏まえると、株式などのリスク資産が直ちに失速するわけではないとみられ、戦略を慎重に選別しつつ、リスク資産に対して中立のスタンスを継続する方針です。
10月の運用状況:10月末の基準価額は前月末比で1.4%上昇しました
クアトロの2021年10月29日の基準価額は、前月末比で+165円(+1.4%)の12,361円となりました。
図表1:基準価額の推移
日次、期間:設定日(2013年12月12日)~2021年10月末
※基準価額は1万口あたりで表示しています。
※クアトロの基準価額は、実質的な信託報酬等控除後、また換金時の費用・税金等は考慮しておりません。
基準価額の変動要因:全ての資産クラスがプラス要因に
2021年10月の基準価額変動要因は、株式、オルタナティブ、債券、先物・オプションがいずれもプラス要因となりました。
図表2:基準価額の変動要因
月次、期間:設定日(2013年12月12日)~2021年10月末
※基準価額の変動要因は1万口あたりで表示しています。
今月の主な投資行動の振り返り
今後の見通し
世界的な物価上昇圧力の高まりや、サプライチェーンの目詰まりなどが景気のマイナス材料となり、景気の先行きには不透明感がみられます。ただし、企業業績は引き続き底堅いことに加え、景気減速感が強まっている中国では当局が預金準備率の引き下げなど景気の下支えに動くと思われます。これらの点を踏まえると、株式などのリスク資産が直ちに失速するわけではないとみられ、戦略を慎重に選別しつつ、リスク資産に対して中立のスタンスを継続する方針です。
資産配分比率決定の分析ポイント:4つの柱
1)マクロ経済分析~世界経済は減速するも長期トレンドを上回る
ピクテが予想する世界の経済成長率は2021年が前年比+5.9%、2022年が同+4.8%と、長期的トレンドを上回ります(1970年以降の世界の経済成長率は平均して3%程度)。
また、2022年の企業の利益成長率についても15%に達すると予想しています。特に、景気回復が道半ばの欧州および日本の企業において、業績がアナリストによる事前予想を上回る公算が大きいと考えています。
図表3:世界のGDP成長率実績とピクテ予想
前年比、%
※市場予想は10月12日時点のブルームバーグコンセンサス予想を使用
※(差異)は2022年のピクテ予想と市場予想の差異
出所:CEIC、リフィニティブ・データストリーム、ブルームバーグのデータを使用しピクテ・アセット・マネジメント作成
2)流動性分析~引き続き世界の中央銀行による流動性供給のペースは鈍化
FRB(米連邦準備制度理事会)や日本銀行などの中央銀行は、流動性供給の縮小に着手し始めています。流動性供給の縮小は、景気が確実に回復するよう、段階を踏んで徐々に行われると考えています。実際に、各中央銀行は、足元の物価上昇の主な要因であるサプライチェーンのボトルネックの問題に対して金融政策では対応が困難なことを勘案し、物価の上振れをある程度容認する公算が大きいとみています。
図表4:主要国・地域の中央銀行の流動性フロー
月次、期間:2007年1月~2021年9月、6ヵ月移動平均、対名目GDP
※流動性フローは中央銀行の資金供給量(流出入ベース)より算出
出所:リフィニティブ・データストリームのデータを使用しピクテ・アセット・マネジメント作成
3)バリュエーション(相対的価値)分析~割高ながら株式に上昇余地
ピクテのバリュエーション指標に基づくと、株式は割高に映ります。しかしながら、実際には多くの地域において株価上昇余地が残されていると考えています。
2021年7-9月期決算においては、売上高が事前予想を上回るケースは少なくなっていますが、営業利益が事前予想を上回るケースは依然として多い状況です。これは、全体として、売上の増加がより大きな増益につながりやすい収益体質にあることを意味しています。少なくとも、当面の間は、原材料価格などの高騰にも関わらず、企業の利益率は堅調に推移するとみられ、これが株価の支援材料になると考えています。
図表5:各資産のバリュエーション、過去平均(20年)から見た水準
※株式:株価純資産倍率(PBR)、12ヵ月先株価収益率(PER)、一株あたり利益トレンドベース株価収益率(PER)、株価売上高倍率(PSR)、PEGレシオ、株式リスクプレミアム(先進国のみ) 現金および債券:利回りー名目GDPトレンド 商品:ブルームバーグスポット価格インデックス/世界インフレ率 通貨:PPP(購買力平価)からのかい離 金:スポット価格/米国消費者物価指数 物価連動債:物価連動債利回りー実質GDP成長率 現地通貨建て新興国債券:利回りー消費者物価指数などをもとに算出。
出所:リフィニティブ・データストリームのデータを使用しピクテ・アセット・マネジメント作成
4)センチメント(テクニカル)分析~投資家は株式市場に強気の姿勢
サプライチェーンの混乱や人手不足、中国規制当局の規制強化、持続的なインフレ圧力といった多くの懸念材料に直面しつつも、堅調な企業業績によって投資家心理が改善しており、世界の株式市場は堅調に推移しています。
ピクテ流動性・センチメントインデックスは2021年10月の1ヵ月間に悪化しました。今後も同インデックスの悪化傾向が続くようであれば、ポートフォリオのリスクを引き下げる必要が生じますが、現時点では、我々のリスク資産に対する中立的なスタンスに変更を迫るような水準にはないと考えています。
図表6:ピクテ流動性・センチメントインデックス
日次、期間:2018年10月31日~2021年10月29日
※世界株式:MSCI ACWI株価指数(ドルベース)
※ピクテ流動性・センチメントインデックスは流動性供給量や世界株式の予想PERなどを使用し、ピクテ・アセット・マネジメントが独自に算出
出所:リフィニティブ・データストリーム、ピクテ・アセット・マネジメントのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成
基準価額の変動要因(各組入資産の寄与度)と騰落率
図表7:基準価額の変動要因(各組入資産の寄与度)と騰落率
月次、期間:設定日(2013年12月12日)~2021年10月末
※基準価額の変動要因は1万口あたりで表示しています。
※外貨建ての指定投資信託証券は円換算して騰落率を計算しています(為替レート:対顧客電信売買相場の仲値)。騰落率は分配金を再投資して計算し、各月末に組入れがある投資信託証券について直近の組入開始日から各月末までの期間の月次の騰落率を表示しています。売買により一旦組入れがなくなった後に再び組入れを開始した場合は、再び組入れる前の期間については騰落率は表示されません。変動要因の各資産の数値は2021年5月末~2021年10月末に保有の資産の表示しているため、資産クラス別の設定来の合計値は各資産の設定来の変動要因と必ずしも一致しません。マザーファンドの投資先ファンドであるピクテ・デルタ・ファンドの変動要因は主な投資対象の先物・オプションに含まれます。
組入資産の構成比
図表8:組入資産の構成比
月次、期間:2021年4月末~2021年10月末
※組入比率は、基準日時点の実質比率(マザーファンドの組入比率×マザーファンドにおける当該証券の組入比率)。将来の運用成果等を示唆あるいは保証するものではありません。
組入資産の構成比と円資産比率
図表9:資産配分比率の推移
月次、期間:2013年12月末~2021年10月末
図表10:円資産比率の推移(概算値)
月次、期間:2013年12月末~2021年10月末
ファンドの特色
※「ポートフォリオ効果」とは、値動きの異なる複数の資産を組み合わせて分散投資をすることで、個々の資産の値動きが相殺され、ポートフォリオ全体としてのリスクが軽減されることをいいます。
参考データ
出所:リフィニティブ・データストリームのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成
【注釈】
※変動要因は月次ベースおよび設定来の基準価額の変動要因です。※変動要因はマザーファンドの組入ファンドの価格変動を基に委託会社が作成し参考情報として記載しているものです。項目(概算値)ごとに円未満は四捨五入しており、合計が一致しない場合があります。
※信託報酬等は、当ファンドの信託報酬や信託事務に要する諸費用等を含みます。その他には、当ファンドで直接行われる為替予約取引の要因等を含みます。
※記載の変動要因はマザーファンドの組入比率とマザーファンドの組入ファンドの価格変動および組入比率から算出した組入ファンド別の要因分析を主な投資対象ごとに集計したものです。したがって、組入ファンドの管理報酬等や、為替変動要因、ヘッジコスト、ヘッジ比率の変動による要因等は各投資対象に含まれます。また、マザーファンドの投資先ファンドであるピクテ・デルタ・ファンドの要因は先物・オプションに、短期金融商品等を主な投資対象とするファンドの要因は、その他に含めています。
※基準価額は信託報酬等控除後です。信託報酬率は「手続・手数料等」の「ファンドの費用」をご覧ください。
※円資産の比率は、当ファンドで保有しているコール・ローン等の比率と、円建て資産の比率、為替予約の比率から計算した概算値です。円建て資産の比率は、各投資先ファンドで組入れている円建て資産と各投資先ファンドの実質組入比率から算出しています。為替予約の比率は、当ファンドで直接行う為替予約の比率です。
※構成比は実質比率(マザーファンドの組入比率×マザーファンドにおける当該資産の組入比率)です。マザーファンドにおける当該資産の組入比率は、各投資先ファンドを主な投資対象によって株式、オルタナティブ、債券、短期金融商品等に分類、集計しています。構成比推移の債券と株式にはマザーファンドの投資先ファンドであるピクテ・デルタ・ファンドの株式先物、債券先物、オプションプレミアムを含めて集計しています。株式先物・オプション、債券先物・オプションにはピクテ・デルタ・ファンドの株式先物、債券先物、オプションプレミアムを含めて集計しています。キャッシュ等には投資先ファンドで保有する現金等の比率を含みません。
※組入資産の構成比および円資産の比率は、四捨五入して表示しているため、それを用いて計算すると誤差が生じる場合があります。
当資料をご利用にあたっての注意事項等
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